2009.09.12 八幡の職人

只今 「左官修行中!」 (4)

こんにちは。 斎藤です。 今回は室戸市吉良川町の 白壁 と 水切り瓦 の町を紹介します。

いよいよ 土佐漆喰視察記 も終盤、最後に訪れたのは、室戸市吉良川にある しっくい白壁と水切り瓦の町。

室戸名物! 幾多の大型台風にも打ち勝っってきた土壁の強さを今に伝える 生きる文化遺産。

  • 室戸市吉良川(きらかわ)町
    土佐備長炭の積み出し港として大いに栄えた吉良川までは、高知市内から国道55号沿岸沿いにひた走ること80キロ、
  • およそ2時間のドライブで到着。  さすがに土佐漆喰と言えばここ!! といわれることだけあり、現在する建物の数の多さ、
  • 保存状態、町並みの様子も含め、 見所満載! はるばる訪れただけの価値がありますね。室戸の海を真近に臨み、集落のすぐ裏は山というのどかな町。006灯り取りための 「虫籠窓」 があったり、職人が腕を競うよう塀や壁に動物の彫り物が作られていたり、どの家もそれぞれ味わいが違います。007見てください!この仕上げの素晴らしさ。  この隙間、水を流すための細工なんでしょうかね。 まっすぐな線と、 優しく滑らかな曲面、 ここまでいくとデザインの領域ですね。山側の上町地区は、 江戸中頃の方形にの農家型の地割りで、周囲に 「石ぐろ」 と呼ばれる川原や浜の様々な石を使った 現代美術品!? のような石積みのある通りがあります。003

    また、大正時代、新たな建築材料として 「レンガ」 を利用した壁の家もあったりと、時代の移り変わりも垣間見られ実に興味深いです。

    005

さて、ここは国認定の重要伝統的建造物群保存地区でもあり、

大型観光バスで町並み歩きをしている団体さんにも会いましたが、

やはり四国霊場めぐりの通り道、お遍路さんにもほっと一息つける場所のようですね。

関西から来たという若い男性ふたり組の歩き遍路さんたちが漆喰壁の商店街前でちょっと一休みしながら、

近所のお婆さんと笑顔でお話していたのが印象的でした。

きっと100年以上前にも、ここに住む方たち、そして建物が、こうして拝礼者たちを見守っていたことだろうと

「いにしえの時」 に思いをはせたりしました。

基本的に今も人が住み、大切に使われている家々。

痛みが進んでいる壁も中にはありますが、補修・修復してつぎの時代にも伝えていこうという住民の努力と誇りも感じられ、

ずっと残っていてほしいなと心から願わずにはおれませんでした。

で、いつかは、補修の様子も見学しして職人さんにもお話を聞いてみたいものですね。

海側の下町地区には旧土佐街道の両側に切り妻作りの町屋とともに、

ひさしのように数列並んだ瓦が縁飾りのように美しい 「水切り瓦」 や 「なまこ壁」 のある蔵がしっかりと構えています。

もうちょっと時間があれば、土佐漆喰の発祥の地といわれる安芸町(あきちょう)にある岩崎弥太郎生家や、

武家屋敷の家並みや、畠中家の櫓時計なども巡りたかったのですが、それはまたのお楽しみということにしましょう。

というわけで、 八幡社長!  今度の社員旅行で高知旅行はいかがでしょう?

その際には土佐漆喰の工場見学と、室戸の職人さんとの交流会もセットでいきましょう!(笑)

以上、斎藤でした。

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