2022.10.22 Sto シュトー

北欧家具と塗り版築

 

鏝塗りで伝統技法“版築”を表現する仕上げ“塗り版築”。

 

こちらを個人邸にお納めした施工レポートをお送りします。

 

 

お宅は東京都江東区。

 

1階が親世帯、2階がオーナーさま世帯の二世帯住宅です。

 

 

階段を昇り振り返ると、オレンジフレームが映える純白の外壁が。

 

 

こちらも八幡工業で手がけました。ドイツ漆喰Stoです。

 

 

撥水機能に優れ、多様な環境に対応することから八幡左官では2019年から導入しています。

 

外壁の塗り替えをご検討されている方にまずは紹介している材料です。

 

 

カラーラインナップが豊富なのでメーカサイトもご覧になってみて下さい。

 

https://fungarage55.com/product/sto_linenap.html

 

 

話は版築に戻りまして、ご依頼のきっかけはマンションにお納めしたこの壁。

 

ジョリパット爽土の版築仕上げに、オリジナルでエイジング塗装を施したものです。

 

 

ジョリパット爽土は、天然土を配合したことで調湿効果が期待できるアイカ工業製品で、公共・商業施設、集合住宅を中心に個人宅へも納めさせていただいています。

 

 

玄関を開けると広がる豊かなリビングダイニング。

 

奥で出迎えるアクセントウォールとして採用いただきました。

 

 

乾いた下塗りに墨出ししてバッカーを貼りつけたところ。

 

境界をぼかすオーダーのため少し波うたせています。

 

 

色数が多く見えますが使った土は8種類のうちの2種類。

 

白雲母と

 

 

薩摩黒土です。

 

単色はもちろん、ブレンドすることで滑らかなグラデーションの表現が可能となります。

 

 

上塗りスタート。

 

奇数層から塗ります。

 

 

担当はたなかさんとひぐちさん。

 

連携のとれた腕の良い若手コンビです。

 

 

表面は全層刷毛引き仕上げ。

 

複数の刷毛を用いて変化をつけてみました。

 

 

10:0から2:8まで土配合を刻んだことで滑らかなトーン変化を楽しめます。

 

色配置から配合比率までのデザインはオーナーさまによるもの。

 

 

白と木を基調としたインテリアとの相性も良く、センスの良さが伺えました。

 

ヤコブセンのセブンチェアとネルソンのベンチといった名作を引き立てています。

 

 

エイジング塗装で柔らかい印象をプラス。

 

カタログにはないけれどこんなこともできる?といったご相談も賜れます。

 

 

角度によっては色の変化がついています。

 

左官に留まらない表現や技法を率先して取り入れ、世界に二つとないオリジナルの壁が出来ました。

 

 

以上、ジョリパット爽土の版築仕上げでした。

 

 

モルタルによる塗り版築ブログもありますので、ご興味ありましたらあわせてご覧下さい。

 

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土を使わない版築

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